石楠花(シャクナゲ)の森は、4月下旬から5月上旬に総数10,000本の石楠花が一斉に美しい花を咲かせます。お寺の裏手はなだらかな丘陵地で、そこには石楠花の散策路があり、石楠花の側を歩いて目の前で花を見ることが出来ます。浄徳寺の石楠花は山岳地であるため、非常に色鮮やかなのが特徴です。旧本堂の横手にある弁財天シャクナゲの花は、人々を歓迎するかのようにもっとも遅くまで咲いています。
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浄徳寺の参道を登りきったところ、右手に大きな丸いシャクナゲの木が沢山の花を咲かせ、沢山の人を喜ばせています。通称 弁財天シャクナゲは樹齢400年という佐賀県銘木15本の一つで、高さ6メートル、樹冠6.5メートルもの大きなシャクナゲ(筑紫シャクナゲ)で佐賀県随一の木です。
「弁財天シャクナゲ」は佐賀県民話として語り継がれている古木で日本昔話で放映された事もあります。「脊振山の美しい姫神、弁財天さまは英彦山で開かれた神様の会議に招かれましたが、そこにあった美しいシャクナゲの花を見つけ、すっかり気に入ってしまいました。3~4本を手に取り天馬に乗って持ち帰ろうとしたとき天狗様に見つかり追いかけられます。弁財天さまは必死に逃げましたが、1本を脊振山付近まで来たところで落としてしまいました。そして残りのシャクナゲはシブシブ天狗さまに返したということです。そういう訳で脊振の頂上にはシャクナゲの木は一本もなく、麓には美しい花が咲くそうなのです。」
浄徳寺の「弁財天シャクナゲ」はその時に弁財天さまが落としたシャクナゲとして言い伝えられています。
お寺には弁財天供養の古文書が残されています。